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怖がり探偵の 心霊スポット行脚 |
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03.天狗の館 「次、どこか行くときは "絶対に" 他の人に頼むように。山木君。」 ・・・と確か前回の終わりに念を押していたはずだったのだが。 何故に私(探偵K)は、こんなところにまた山木と一緒にいるのであろうか。
山木「お願いしますよ〜Kさん。他に一緒に行ってくれる人もいないんです。 それに、まだ悪霊に取り憑かれてないしいいじゃないですか」 某掲示板であったら「山木必死だな ( ´,_ゝ`)プッ」 と言われるに違いないほど必死な山木に押されて、つい「わかった、わかった」と承諾をしてしまった。 私もまだ甘いな・・・って、ちょっと待て「まだ悪霊にとりつかれてないからいいじゃないか」ってどういう意味だ。 と、不吉な思いを抱いたまま、茨城県のM町にある山を車で3キロほど登っていったら採石場があり、その近くに『天狗の館』はあった。 『天狗伝説』だの、『山岳信仰に魅せられた宗教施設』だのと聞いていたのでさぞかし不気味でおどろおどろしいものを想像していたのに、ハッキリ言って期待はずれもいいところである。 なんだこの天狗は。 どこが心霊事件簿やねん まあ、天狗の像があるぐらいだから確かに天狗を崇めてはいるのだろうけど。 後ろからみると「木張り」がある。とほほ・・・
さながら『8時だよ!全員集合』のスタジオセットである。 最後にタライが上から落ちてきて「ジャーン!チャチャラチャッチャラチャッチャ♪」というBGMとともに片付けられて行きそうな感じである。 山木「信じてる神様ぐらい、ちゃんと作ってあげればいいと思いますけどねえ。これじゃ 天狗ショーの天狗のお面の方がマシですよ」 と、失礼きまわりない&天狗ショーってオマエはいつの時代の人間だというような感想を述べている。 (※『天狗ショー』がわからないチビッコ諸君は、お父さんに聞いてみよう。多分、とっても怒られるぞ! ^-°)bビシッ) 鳥居のところにある神仏像もやたら安っぽい。 中尾彬に似た不動明王像(?)の前でポーズをとる山木 全然威厳がなさそうな神仏像が哀愁を帯びている 霊験も何もなさそうなお稲荷さん 本当に信者がいたのであろうか....何となく.... 廃墟になった理由がわかった気がしてきた。 離れのプレハブには風呂やトイレ、釜戸があったので住んでいた人は居たのであろうが。 埃をかぶっているオーブントースターがもの悲しい。 その中に人形が捨てられていた。かろうじて怖いといえるのはこれぐらいか。 なんとなく『心霊事件簿』っぽい人形の写真 施設の奥に行くと、なにやらまたケースに入っているものがある。 これまでで一番豪華なケースである。どうやらこれが御神体のようだ。 神々しい御神体 ってオイ、ただの竹じゃねえか。 「何の変哲もない竹が、豪華なケースの中で地面に刺さっているだけ」 というシチュエーションがツボに入ったのか、山木などは笑いころげている。 天狗の力に魅せられ、この施設を建てた者達はいったい何を考えていたのであろう。 しばしば天狗の笑い声が響くらしい、とあったが、私達には天狗の笑い声などは聞こえなかった。 聞こえてきたもの。それはただ、近くにある採石場で働いているオッサンの笑い声のみであった。
( 電脳探偵・山木 & K )
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