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秋葉原には不思議な 話が落ちている |
04. 作家さんと商業誌 前回の記事では『ある所』の思惑により、作家さんが望まない連載をスタートする事も有るとお伝えしました。 『ある所』・・・もう、お解かりですね。言うまでもなく、編集サイド。 今回は、編集の思惑と作家さんが描きたいテーマを中心に、アキバから拾ってきた情報です。 そもそも、商業誌の中でも『週刊少年ジャンプ』のような少年誌は購読層が若年層ということも有り、与える影響を考慮してか描けない事が存在します。 いわく...
この3つは明らかにNGワード。 つまり、小林よしのり大先生の『ゴーマニズム宣言』などは、どんなに面白くても少年誌では論外なのです。 ジャンプでも、『シャーマンキング』を執筆されている武井先生が、以前に連載していた『仏ゾーン』の設定でシヴァ神(ヒンドゥー教の超有名な神様)を出せなかったという経緯も有ったくらいなのですから。 表現というものは至極、難しいものですね。 "本当に表現したいもの" の発表の場は、OVA(※1)か同人誌...となってしまう。 あの名作『るろうに剣心』も、OVAの追憶編は作者の和月さんがやりたいこと全開!!描写も漫画版やTVアニメとはまるで比べ物になりません。 製作のスタッフロールに先生の別名がクレジットで有ったくらい製作にのめり込み、今までに類を見ない程の名作に昇華しました。 "作品を創る" というクリエイティブな仕事は、お金だけでは有りません。 ですが・・・『お金』という目的が有ることも、また確かなこと。 その毛色がモロに出るのが商業誌。 前々回もお伝えしましたが、作品は手段はどうあれ売れてしまえば勝ち。 ならば売れる為に原石を宝石に磨くのが編集と担当の仕事です。 そうしてか、編集サイドは作家さんに数々の要求をします。 「あそこを直せ」「この流れにはするな」「人物描写を細かく」.... そうして出来上がった作品が、作家さんが書きたかったモノと同一で有る保障はどこにも無いんですけどね。 ですが経緯はどう有れ、成功してしまえば幸せな内に入るかもしれません。 問題は、作家さんが望まない作品を描かなければならなくなってしまうこと。 富樫先生の名作、『幽遊白書』も後半は先生が終了させたかったそうですが、編集サイドは売れると解っている作品を終了にしたくない。 どうにか続けてくれないかと、担当は必死に頼み込んで続けさせたそうです。 結果・・・先生は望まない連載が続き... ※最後の魔界トーナメント編は描きたくなかったそうです。 下書き無しの一発勝負の絵が続いていく・・・・・・・。 白紙の原稿を前に嘔吐してしまうくらい追い詰められてしまう。 モチベーションというのは、作品創作に多大な影響を及ぼすことが解る例ですね。 売れている作品を終わらせない。 資本主義なのですから、当然といえば当然かも知れませんが...。 大抵は連載開始時に決まるみたいだと、アキバ在住の某組織は言っていました。 よほどの大作家さんが描くのであれば別ですが、連載スタート時に売れるかどうかなんて普通は解りません。 では、作家さんが自分で構想したことが "売れない" と判断された場合、誰が "売れるように" 軌道修正するのでしょうか? ....答えは担当です。 通常、担当が作家さんと一緒に「こうしよう、ああしよう」と決めていくのだけれども、特に初期の頃は担当に左右されると言っても過言では有りません。 例を出しましょう。 最近、最終回を迎えましたが、『ライジングインパクト』という鈴木先生の作品が有りました。 あまりに唐突に終わった為、打ち切りだと言われていますが...。 常にアンケートでは中間以上にはいました。打ち切りではありません。 では何故、終わったのか?それは.... 鈴木先生が続けることに疲れたから。 もともと鈴木先生は "ファンタジー" を題材に作品を作りたかったそうですが、当時の担当との打ち合わせの際に...。
こんな五段活用で、『ライジングインパクト』が始まりました・・・。 すぐ終わると言うのが当時の評価だったみたいですが、予想に反して人気が上昇。 結果、先生は辞められなくなってしまいます。 だけれども鈴木先生はファンタジーを描きたい。 その願望は扉絵に、ファンタジー調にアレンジされた主人公を描く といった感じで表されていましたが。 無理を続けると歪みは大きくなるもので、『ライジングインパクト』を続けるのに限界が来たようです。 増刊号である『赤マルジャンプ』には、本編で使われなかったお話が掲載されているので、ご覧になってはいかがでしょうか? もちろん僕は、鈴木先生の『ライジングインパクト』が大好きなので、しっかり続きを読みました。 今度は先生の "ファンタジー" を題材にした作品を早く読みたいなと思ちゃってる、今日この頃。 あ・・・そう言えば、5月20日発売のジャンプから『NUMBER 10』というサッカー漫画がワールドカップに申し合わせたかの如く始まりましたね。 やっぱり、ワールドカップに乗じての連載スタートなのかな? いやいや、勘ぐり過ぎですよね。反省です。。。 ( 電脳探偵・山木 )
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