電脳探偵の○秘レポート ・・ 秋葉原には不思議な
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電脳探偵の○秘レポート



02. ジャンプ裏事情 アンケートサヴァイバル 〜勝てば官軍〜


前回は、ジャンプのアンケート至上主義について教えちゃいました。
幾つかの例外は有るものの、常にある程度のアンケート票を集めていないと首が飛んでしまうシステム・・・・ 確かに、読者人気を完全に反映させるので完成してるように見えますが、盲点は存在します。

それは、アンケート結果さえ取っていれば問題ない・・・と言うこと。

「勝てば官軍」の思想ですね。 逆を突くと言ったら変ですが、アンケートシステムを採用している以上、どんなにつまらない・・・いや、読者受けしない作品でも、票が集まれば最終回が来ることは有りません。

しかしながら、読者と言うのは正直です。人気が無い作品には投票しないのですから。 ....すると、今度は僕が聞いてきたことは矛盾を内包してしまう・・・そう考えてもおかしくは有りませんね。


では、例を出しながら話を進めましょう。


写真1
※某所より頂いた参考画像です。


同雑誌内に、ある作品が有ります。

『カウボーイビパップ』のパクリから始まり...

擬音からキャラクターデザインまで殆どものまね

・・・いや、良いとこ取りの作品ですので、ちょっとしたマンガファンならご存知だとは思いますが、連載当初はそんなに人気が有りませんでした。

絵が綺麗なので、ある程度の票は有ったものの、常に下位を低迷。 作者の☆☆先生は、このままではいけないと思ったのか、はたまた戦略だったのか読者ウケするキャラを狙って出すものの、そこまでのカンフル剤には至らない。
・・・あと数回の間に順位が伸びないと打ち切りというところまで追い詰められてしまいます。


写真2
※ジャンプというのは不思議な雑誌で、購買層の何割かは若い女の子です。    
 だから女の子に受ける絵柄や作品だと人気が上位にくる可能性が出てきます。
 二次創作活動(同人)のことを考えると、ボーイズラブは・・・・ほら・・・


ここまで『打つ手無し』の状況になってしまうと起死回生は難しく、多数の作家さんはやる気が無くなってしまうのですが、 ここからが、一山いくらの消えていった作家さん達と☆☆先生の違いです。

なんと、創作をアシスタントに任せ、☆☆先生は強力な営業活動に出ました。

どこに?....女子高です


女子高の漫画研究会などに行って、楽しくおしゃべりしながら色紙にサインでも書いてくるんですね。 特に●●学院高等学校などは男の出入りはまず無く、周りへの漏れもあまり考えられない・・狙いすました営業です。

プロの漫画家さんが学校に来て、楽しくお話・・・綺麗な絵も描いてくれる。彼女達から見ればそりゃ、アンケート書くくらいの 労力は何てこと有りません。

そんな営業活動を何校か行う・・・
人気投票を組織票で、乗り切ろうと考えたワケですね。

強力な組織票の効果は抜群で、なんとその週のアンケート結果は4500通

ブッチ切り1位という歴代ジャンプの中でもそうは無かった数を記録。
(発行部数600万部有った黄金期、ドラゴンボールが取っていた数と同じ位です)

余裕で打ち切り作品のリストから消えました。 組織票の効果に味をしめた・・・いや、少なくないモノと感じた☆☆先生は、常に営業活動に出るようになります。 そんなことしてたら、作品が書けなくなるというのは早計というもの。
順位も上がり、単行本の売り上げも上がったので...

某サムライ漫画を創っていた優秀なアシスタント

を借りてこれるようになったそう・・・。
どこの世の中も、結果を出せば報酬は付いてくるものなのですね。

そうなると先生はもう自分で全部を描く必要は無い。
好きな主人公しか描いてないそうな......。


写真3 写真4
※先生が御自分で描かれた少女と、アシスタントが描いた少女。
 髪の繊細さ、衣服の細かさ。素人目にも比べ物になりません。


あまりにアシスタントの方々が上手なので、先生書き下ろしの表紙が...

「アシにやらせりゃいいのに。」

などと揶揄されてしまうのは、アンケート勝組みに入れなかった作家さん達の嫉妬でしょうか。 女子高生と親密に付き合っている ☆☆先生への妬みかもしれませんけどね。

組織票・・・
アンケート至上主義に勝ち残る手段の一貫とはいえ、普通にマンガ好きな僕としては淋しい気持ちになるのですが、僕は『このマンガ』が大好きなので打ち切りにならなくて良かった・・と思っちゃってる、今日この頃。
そう言えば、アニメ化 の話も出ていましたね。
周りのやっかみで潰れなければ良いのですけれど。




( 電脳探偵・山木 )



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