●更新日 03/17●


ボクシング漫画で一番有名なあのシーンを体験してみる


最近では「はじめの一歩」、昔では「あしたのジョー」・・・古今東西、どんなボクシング漫画でも一度は出てくる有名なシーンがあります。
それは、サウナスーツ着てサウナに入る!こと。
減量に悩むボクサーが、行き詰まった最後の最後でやる行動のように書かれていることが多いですが、だいたい最後はぶっ倒れて周りの人間に救出されてお終い。
だけど、いかにも効果は有りそうだけど、どの漫画も効果のレベルをそんなに書いてはいません。どれくらい痩せるのか?ちょっと、試してみました。

実験前、72.3s。減量らしいことはしていないので、汗が出にくいなんてこともない。そのものズバリの測定が出来るはずです。直前の水がぶ飲みとかもしません。

室温は100℃。ちなみに、70〜80℃くらいが低温サウナ。のんびり入ったり美容に良いとされる温度で、120℃くらいまでがいわゆる高温サウナ。それ以上の温度のサウナは日本ではあまり見られません。


それでは、スタート。
入るなり、普通にサウナに入るよりムアッとした空気がまとわり付きます。服を着て入るとこんな感じがするのか。

5分経過
確かに暑いことは暑いのだけど・・・普通に入った時ほど汗は出てこない。むしろ、サウナ風呂特有の爽快感がなく、服を着ているせいなのか、不快感の方が先に。

10分経過
全体的に汗ばんできた。顔は一面、汗。 この辺りで普通にサウナに入った時より体力が減るの早いんじゃないかと思い始める。普段は10分入ったくらいじゃ、ここまで疲れないのに・・・。早くも体が怠い。


20分経過
15分経たないかくらいの辺りで、サウナスーツの中だけでなく、手足の末端まで汗だくになってきた。
体力の減りが明らかに早い。脳がゆっくり茹で上がってくる感覚が早くも出てくる。ちなみに普通に入った時は、この感覚が起きるのは30分以上連続して入った時なのだけど。
この辺りから、ファスナーが高熱を帯び始める。触るとかなり熱い。
暇つぶしに持ち込んだ携帯電話が、ホッカイロのような熱さになってきた。

流れて来たニュースが、ダイレクト過ぎる。
持ち主より先に、携帯電話・・・アウト。外に投げ出した。


40分経過
暑いというか、気持ち悪い。気持ち悪くて体を起こしていられない。
横になると少し楽になる。あぁ、なるほど・・・だからか、どのボクシング漫画でも体が横なのは。
体中、汗だくでない場所などないのに、髪だけが熱を帯びて乾燥している。また、スーツの中の汗が体にべったりくっ付いていて不快感に拍車を掛ける。
ちなみに普通にサウナに入った時は、ここまで気持ち悪くなることなんて無かった。ヤバイ感覚だ。

50分経過(らしい)
この写真撮られたことに気付かなかった。寝てはいない。寝てはいないのだけど、どの辺りでだろうか、目の前がぐにゃーとなった感覚が有って、意識はまだ有るような気はするのだけど、目の前の視界が揺らいでいる。
「今、どこにいるんだ?」「父親の名前は?」なんて質問への受け答えもまともじゃなかったらしく、撮影役の判断で強制終了にされた。
頭に水を掛けられた時、貧血や立ちくらみの感覚というのだろうか。急に意識が暗転仕掛けた。ヤバイ。
5分ほど体を休めて・・・サウナスーツを脱いだら、ビシャッという音と、かなりの重さが。
期待出来るぞ!どれくらい痩せたのか!


実験前 72.5s 実験後 69.8s  −2.5s
1時間で2.5sが多いか少ないかは皆さんの判断に任せます。ただ、一言言えるのは普通にサウナに入る時よりも遙かに体力の消耗は激しく、目眩と意識混濁が起きた後に試合なんて出来ないだろうし、あまりにも体に害が多すぎると思う。

ちなみにね、もう3年くらい前になりますが、タイで(気温30℃超えてるくらい)サウナスーツ着て1時間走った時は、1.5sくらい痩せて、辛いは辛いけどこんな意識混濁とか無かったです。
更に言うなら、真夏に5時間キックボクシングやった時は、4s痩せました。
個人的には短時間で減量するのなら、意識混濁とかにはならない方法が無数にあるのに、わざわざ体力の消耗が激しいサウナスーツ着てサウナってのを試すことはないかなぁ・・・と。
もう落とし切った後、最後の最後での1sを何とか落とすんだ!長時間運動する体力はもうない!というなら、裸で入った方が絶対に良いと思う。



山木



◇上記のタグを自分のサイトに張ってリンクしよう!
探偵ファイルのトップへ戻る