●更新日 01/16●
高齢者や幼児がのどに餅を詰まらせることによる窒息事故が多発している。消費者団体による餅規制を求める声が高まる風潮にあるが、食品において特に衛生上の問題がある場合を除いては各省も強制力のある措置をとれない現状であり、白い悪魔の猛威は今後も衰えることはなさそうだ。
餅は伸びて当然だが、このさも嬉しそうに餅を弄ぶ男が今回の実験体だ。 年齢は二十台前半と推測される。この日も遅刻して上司に叱られていた。きっと馬鹿なのだ。 窒息事故は高齢者などに多いということは先述の通りであって、この男は若者に分類される。 普通に餅を食してものどに詰まる可能性は低いため、今回は丸呑みにしてもらう。
男は飢えた野良豚のように餅に喰らいついた。味付けのない素の餅である。IQの低さが見てとれる。 この人間はちゃんと企画の趣旨を理解しているのだろうか…。
この男はどうやら根本的に終わっているようだ。やり場のない怒りがこみ上げる。 しかし実験体がいないことには検証に差し支えるのだ。私は協力者に助力を求めることにした。
自力で出来ないのならば他者の手を借りるしか方法は存在しない。 無理やりにでも餅をのどの奥、気管にまで押し込んでそれが掃除機で吸いだせるか検証するのだ。 …しかし実験体の男は理解しているのだろうか。 のどに詰まった餅を掃除機で吸いだせるという情報に半透明な部分があるから検証するのだ。 何故検証するかといえば餅がのどに詰まる事故は致死性があり問題になっているからだ。 もしも検証の結果が「掃除機では吸えない」という結果だったら、 自分が逝くことになるということを理解しているのだろうか? とはいえ、実験体の意向はどうであっても、検証は続くのであるのだが。
ここまでの経緯でお分かりのように、どうにも若者が餅をのどに詰まらせるのは困難なようだ。 実験体には体を楽にして、大きく息を吸い込むように気道を開いておくようにさせた。 それと大住氏の常軌を逸した狂気によって、ようやく検証は大きな山場を迎えることになる。
傍から見るとまるでドリフのように大げさなジェスチャーで苦しみを表現する実験体。 すでに掃除機を構えている大住氏。どうやら本当に餅がのどに詰まったようだ。 完璧である。この状態を待ちに待っていたのだ!ここからが本当の検証の時間だ!
餅が掃除機で吸い出された!! U R L EMBED 「詰まった餅は掃除機で吸いだせ」 民間療法は本当であった。いい結果が出せたと思う。よかった。 というか「本当ではなかった」場合の事後処理の問題を考えると本当によかった。 その場合はこの企画は「邪魔な死体、樹海に棄てればバレないか」という企画に移行予定だった。 スコップやレンタカーを用意するのは大変に面倒くさいし、穴を掘るのも重労働だからだ。 最後にこの企画の実験体となった人間にインタビューをしてみたいと思う。
…いかがであっただろうか? のどに詰まった餅は掃除機を用いることによって除去できると証明できた。 しかし一部強く補足しておかなければならない部分がある。 まず実験体が若く健康な人間であったこと、またこの検証には運の要素も多いということだ。 のどの粘膜が強い若者は餅詰まりに耐性があることは先述の通り、 高齢者や幼児はもちろんのこと、それ以外であっても絶対に真似しないでほしい。 不幸にも餅をのどに詰まらせてしまったらまず119番。救急隊の指示にしたがうことがベストだ。 また記事の中の画像で実験体がのどに餅を詰まらせた際、 口から餅がのぞいていた。通常に一口ずつ餅を食べ、詰まった場合はこのようにはならないし、 掃除機で吸い出せたというのも口の中に餅の端が残っていたという要因が強く挙げられる。 運がよかったのだ。 しかし、これには実は、理由がある。 無理やり餅をのどに押し込んだわけであるが、その量、 実は切り餅四個分。 気管どころか、 食道全部埋める気だった。 追記 掃除機の掃除がたいへん。 ニノマ |
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