リアルネットアイドル八坪30歳
◆俺はハードボイルド探偵(バカ)

最近、童顔サイコ刃物野郎@山木から、メールが届いた。読者からの依頼らしい。


ホゥ!俺に依頼たぁ、見る目が有るじゃねぇか。やっぱりサイコ野郎や、ある程度の容姿もねぇ小娘は頼りにならねぇよなぁ。そうともよ、時代は八坪を呼んでいるぜ!

さぞかし、心躍る依頼に違いなねぇと思って、ページを開いてみたら……これだ。


写真1
上記HPより


要するに、「卵10個をコンドームに詰めてゆで卵をつくれ」ということらしい。
ホォ〜・・・コレを俺にやれってんだな、山木!上等じゃねぇか、やってやらぁ!


カリ「コンドームでゆで卵をつくるなんて、なかなか考え付かないよなあ。
   バカはいるものなんだなぁ……ひょっとして、山木さんや八坪さんの上をいくかも
   しれない」
八坪「材料を買ってきたぜ〜。準備は万全だ。じゃあ、作ろうか、ゆで卵。」

カリ「はい……って。なんですかそれは?」
八坪「石膏」



写真2



カリ「なんで、ゆで卵をつくるのに石膏がいるんですか?」
八坪「そこだ。このページみたいにコンドームで卵をゆでると、コンドームの形をした
   ゆで卵になるんだろ?」



写真3
上記HPより


カリ「そうですね」
八坪「だったら、どんな形のゆで卵でもできんじゃねえのか?」
カリ「そういえば、そうですね。四角とか星型でも可能でしょうね。理屈では」

八坪「で、最近忘れがちなんだが、俺たちは探偵だ」
カリ「ですね。八坪さんについてると、特に忘れがちですけどね」


八坪「探偵といえば、ハードボイルド
          (固ゆで卵)なんだよ!

  だから“探偵の形をしたゆで卵”をつくろう」



カリ「( ゚Д゚)はあ? 探偵型・・・といいますと?」



八坪「俺の形をしたゆで卵」



要するに、石膏で俺の型を取って、それでゆで卵を作るんだよ。常々、俺の銅像をいつかは建ててやろうと思っていたが、それのリハーサルにゃ、ちょうど良い。

見てろよ、野郎ども! 世界で一つしか無い、「ゆで卵」を作ったるぜ〜!!


カリ「いいんですか? 本当に塗りますよ。」
八坪「別に難しく考える必要はねえだろ。要は形が取れりゃいいんだから」

カリ「また、そんな無計画なこと言って…。知りませんからね」
八坪「おー、だいじょぶ、だいじょぶ」



写真4
石膏を塗り終えた八坪



ストローを咥えてはいるが、なかなか息苦しいじゃねぇか。割れないように気を使いながら、石膏が固まるのを待っていたが、しばらくすると、ちょっとした異変が起こり始めやがった。

造形をしているヤツなら知っているだろうが、石膏は凝固する際、発熱するという性質があるのだ。


八坪(熱い… あちちちー)


まるで、蒸しタオルを押し付けられているような感覚が顔を覆いやがる。クソ〜、床屋に行ってんじゃねぇんだよ・・・。
やがて、発熱を終えた石膏は、冷えてしっかりと固まってきた。
「もういいだろう・・・」


あ〜、うざってぇ!! こんなん、さっさと取って・・・・



八坪(む……む? むうっっ!!)



カリ「大丈夫ですかぁ?」


写真5

いてててっ!! とっ、取れん!!


(いて、いててててっ!取れんっ! 石膏が取れんっ!)

密着した石膏は肌に食い込み、なかなか外れねぇ!! クソ、ヘタ打っちまった!!
こんなんなるとは・・。

(地肌に直接、石膏を塗ったのが失敗だったか?痛いっ! まずいっ!)

(このまま外れないとなると、残りの人生「仮面探偵・八坪」という、人気の出ない特撮ヒーローとして活躍するしかなくなってしまう!)

そんなん、勘弁だぜ!!



ぬっぉぉぉぉぉ〜〜〜!!!!!!!!!




“ブチィッッッ!!”



八坪「おごわっっっ!」
カリ「どうしましたっ!」

八坪「眉がっ! 俺の眉がああっ!!」



写真6



顔面に塗りつけた石膏が、眉毛と睫毛をがっちりと塗り込めていやがった。

考え無しに、やった結果が、このザマかよ・・・!



カリ「八坪さんっ! 眉がっ! 左の眉毛がありませんっ!」

八坪「ぬおおおっっっ! 言うなあぁぁぁっ!!」



探偵事務所らしからぬ大騒ぎである。



写真7  写真8
本日のベストショット2選・眉なしリアルネットアイドル


写真9
石膏に残された眉毛&睫毛



そんなこんなで。

俺の眉を犠牲にしつつ、どうにか顔面の型取りは成功した。



写真10
八坪の顔型



よーく洗った顔型を、耐熱性サランラップで器の形に整え、卵15個を用意する。
15個の卵を顔型の中へ投入。



写真11

「どうせだからもう少し入れてみるか」



更に3個を投入。合計18個の卵が顔型の中に注がれた。


これを大鍋の中へ放り込んで茹で始める。・・・が、時間がかかりやがんな。
18個の卵が石膏製の器に入れられているため、なかなか茹で上がらねぇ。
時折、お湯を継ぎ足しつつ、ひたすら茹でる。


――2時間後――


ようやく茹で上がったようだな。


写真12



顔型を逆さにして、ゆで卵を引きずり出す。 これが、完成品だ!!



写真13  写真14

ぬおおっ! 気色ワルいっ!



立ち込める卵の匂い。表面のぶつぶつ。なにより、永眠したかのようなその表情。
どれをとっても気色ワリイっ!!!!!



八坪「うーむ。こうなるように作ってみたのだが、実際出来上がってみると……」
カリ「奇妙というか、不気味というか……」

八坪「……食べてえか?」
カリ「絶対にいりません」



むぅ・・・・。 俺様のカタチをしている以上、不味いってことはねぇハズだが・・・。
ここまで、食欲の湧かねぇ食べ物も珍しいじゃねぇか・・。
が、作っちまったモンは仕方ねぇな。 どれ・・・食ってみるとすっか。



写真15  写真16
Face TO Face



写真15  写真16

「ムリだ。絶対食えねえ」



「食えねえって、どうするんですか?」
「冷蔵庫に保存する。(げぷ)毎日、少しずつ食べて、必ず完食するから(うっぷ)それで勘弁してくれ」

そうして、世にもキモイ「八坪型ゆで卵」はしばし、冷蔵庫のなかで眠ることになったのであった。


写真19


だれか、このゆで卵を食べてぇ・・という、奇特なヤツがいたら、俺にメールくれ。
全身全霊で、応援してやるぜ!!



( リアルネットアイドル・八坪30歳 )



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