斬鉄剣!!! Ver.2
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◆剣豪伝説を復活させよう! |
斬鉄剣も復活!したのはいいのですが、「もう斬るものがなくなって、マンネリ化するんじゃないですか?」と思いまして。って、それを会議で言ってしまったのは余計でした。 「それなら歴史上の剣豪がやった逸話を現代に蘇らせよう」というふざけた指令が下ってしまいまうことに・・・。 で、誰の逸話を蘇らせるんですかって聞いたところ...
...まさか、「五分の見切り」をやれってんですか?できるわけないでしょうが!! だいたい、武蔵の逸話だってホントにやったものか分かったものじゃないし。 バガボンドの原作になった吉川英治の「宮本武蔵」は創作の部分がかなり多いって聞いてるし、来年の大河ドラマの「お通」の配役はアレだし...。 と思いつく限りのことを言って抵抗したのですが、民主主義的な結論(数の暴力)には勝てません。気分は国会で「数が多いってずるいですよね〜」とか言ってた社○党の廉価版ヒロスエのような議員のような心境です。(“ざまーみろっ”て思ってませんか?) タリバン並に必死に抵抗した結果、額につけるのは米粒じゃなくリンゴで勘弁してもらう、ということで落ち着きました。 しかし、「じゃあ斬ってくださいよ」と頼みましたが、事務所の人間は誰も刀を取ろうとはしません。 冷血な探偵の同僚ばかりですが、流石に人を斬るのは気がひけるのか。 僕も「リンゴならば出来るかもしれない」と、剣士としての血が騒ぎ出し、通っている道場まで出かけることにしました。 ここは、道場の師範である桔抄さんに頼み倒しました。 頭にリンゴをつけてその旨を伝えたところ「頭、変になった?」と言われる始末。 正直、変にならなければ探偵ファイルのメンバーなどやってられないかもしれませんね。 リンゴを頭に、気合を入れる という訳で、稽古終了後の誰もいない道場にて・・・男二人が向かい合っています。 まぁ、僕は「修行中ハチマキ」にリンゴなんていう、日本武道をなめた格好ですけど。 「んじゃ、やろっか。」 師範の下段構えに、備えます。 やべ。流石に刀の前に無手で立つのは緊張が。 「見切り」というのは、相手の肩の動きからの推測がほとんどですので、肩が動き出すのをジッと待ちます。 神経がピリピリ来ました。 来た!踏み込みと、飛んでくる剣の予想した距離を下がる! 一閃と同時に飛び散るリンゴ!と同時に...
額に激痛が走りました。やべぇなぁ、なんて思いながら鉢巻を外すと、血が...。 あぅぅ・・・ギリギリ、ほんの数ミリほど「見切る」のに失敗しましたようです。 「五分の見切り」ならぬ「五分の身斬り」をやってしまいました。 ...ってシャレになりませんよ! リンゴも割れたけど、パックリ僕の額も割れてしまいました。 五分の見斬りに成功してしまいました 結論・・・宮本武蔵にはなれませんでした。 しかし、額が痛い。 ( 探偵ファイル・山木 )
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